クローバー2~愛情~
「じゃあ、まず、りんごをむいて・・・包丁、1本しかないから、私がやるね」

和希の部屋にある美穂専用のエプロンをした和希の彼女(美穂)が言う。

「じゃ、僕は隣で見てる」

「見てるの!?照れるなぁ。あ、お米、セットして」

慣れた手つきで米を研ぐ和希。

「じゃあ、カズキくん、これをすりおろして。そのあいだに、私、豚肉を叩いて、筋切って、塩コショウするから」

「了解」

当然、りんごのすりおろしの方が時間がかかる。ごめんね、カズキくん。

「できたぁ」

「で、油をひいて、豚肉に焦げ目がついたら、りんごのすりおろしを入れて、煮込むの。コンソメを砕いて入れてね」

「了解」

率先して、動いてくれる和希。

「じゃあ、煮込んでいるあいだに、サラダを作ろう。私、トマトを半月切りにするから、カズキくん、キュウリを斜め切りにして。そのあいだに、レタスをちぎっておくから」

「わかった~」

サラダをボウルに盛って、しばらくしたら、煮込み終わって、ポークのりんご煮が完成。器にもる。いいタイミングでごはんも炊き上がる。

「テーブル拭いとくから、持ってきて」

美穂が和希に言う。ディナーの完成。

「いっただっきまぁ~す」

2人で手を合わせて、食べ始める。

「んん、美味い!」

「ありがとう・・・っていうか、カズキくん、がんばったよね」

「いやいやいや、美穂の味付けがいいんだよ」

「えへへ、ありがとう、って言っとくね♡」

「明日は、美穂の誕生日(バースデー)だね。ランチは、来福門で、夕食は、ケーキ頼んであるから、家でな」

「来福門、嬉しい。前にキャンセルになったままだったもんね。夕食は何にしようか?」

「バースデーガールはそんな心配しない、しない。カズキシェフにお任せあれ!」

「じゃあ・・・お任せしちゃおうかな」

「今日・・・泊まってはいけないんだよな?」

「ごめん、父が厳しくて」

「残念だけど、仕方ないね」

「デザートのストロベリームース、食べる?」

「その前に、美穂食べる・・・おいで」

和希は美穂をお姫様抱っこすると、ベッドへ連れて行った。

「僕の、大切な、スイートハニー、美穂」

と言って、求めるようにキスをすると、美穂もそれに応え2人のスイートベッドタイムが熱く始まったのだった。
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