砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「千奈ちゃん……」

「相談に乗って頂いて、ありがとうございました。アムジャドと仲直りしてみます。」

このまま別れるなんて、私は嫌だ。

またやり直したい。

アムジャドと、まだ一緒にいたい。


私は仕事が終わって、宮殿に帰ると、アムジャドが来るのを待っていた。

すると階段を昇ってくるアムジャドが見えた。

「アムジャド。」

「チナ……」

ゆっくりと私の元に来てくれるアムジャド。

「どうしたんだ?こんなところで、僕を待っているなんて。」

「だって今日は、ジャミレトさんの部屋に行く日だから。」

私は息を大きく吸った。

「昨日の夜は、ごめんなさい。私が悪かったわ。」

「いや、いいんだ。」

「ううん。アムジャドが疲れて帰って来た時に、私が笑顔で迎えてあげなきゃ、いけなかったのよ。」

するとアムジャドは、私を抱き寄せてくれた。

「あれから、僕も考えた。チナと同じ考えだ。僕がチナを笑顔にさせるべきだったんだ。」
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