青は奇跡
「藤野、ちょっとこっち」
教室を出ようとした先生が思い出したようにわたしを呼んだ。
ああ、なるほどね、とわたしは納得した。
席替えをしてわたしと燦の席が離れても、先生は未だに燦が欠席した時の連絡はわたしに任せている。
理由は分からないけれど。
廊下に出ると、先生はプリント類を整理していた。
わたしに気付いた様子はない。
「先生」
「おお、悪いな、勉強中に」
「大丈夫です」
「夏川のことなんだが、今日は休みらしい」
「……そうですか」
「また連絡事項を伝えてやってほしいんだが……」
「分かりました」
先生は事前にいくつか連絡事項を選んでいたのかすらすらと話す。
覚えづらいことは時々メモを取り、まとめていく。
「……まあ、こんなところだな。
分からないことはあるか?」
「大丈夫です」と言いかけたところでふと質問してみたくなった。
わたしの憶測は正しいものなのか、はっきりさせたい。