青は奇跡
「あの、ひとついいですか」
「なんだ?」
「さ、……夏川くんの欠席理由を先生は知っていますか」
「……え?」
「先生は、いつも夏川くんの欠席理由を明確に説明していませんが、それはなにか理由があるからでしょうか。
わたしは先生にとってはただの生徒ですが、知る権利はあると思うんです。
先生、燦の欠席理由を知っていますか」
「すまないが、それは個人情報だから……」
そう言って先生はその場を離れようとした。
いつものわたしだったら「すみませんでした」と言って教室に戻っていたかもしれない。
だけど、今日は違った。
何がわたしをこんなにも突き動かすのだろう。
「待ってください!」
一瞬、廊下で喋っていた人たちの動きが止まり、わたしの方に目線が集中する。
ちくちくと突き刺すようで痛くて、顔から火が出そうだけれど、次の言葉を続けようとした。