青は奇跡
「これが正解だったんだけど」
「へ……」
正面にいたはずの燦は、わたしの後ろに回り込んで、そのままわたしを包み込んでいた。
鎖骨のあたりに置かれた燦の2本の腕が、温かい。
いつもと違う位置から話しかけられているせいか、燦の声質が違う気がする。
若干低く感じて、それがまたわたしの心拍数を上昇させる。
「俺、そんなに分かりづらい?」
「……ど、どうだろ」
「友達には分かりやすく見えるらしい」
「そう、なんだ」
「ということは?」
「……」
「俺、隠すの上手いと思っていたけど全然上手くない」
こうやって好きな人の腕に触れて、終わらないんじゃないかってくらいにゆったりとした時間を過ごしていることは、きっとこの上なく幸せなことなのだろう。
だけど、どういうわけか、わたしは泣きそうだ。
やけに燦の言葉が沁みる。