君の好きな人が私だったらいいのにな。
準備室を出ると

廊下の向こうの方に侑の姿を見つけて

私は小走りで侑の方へ向かった。


「侑ー!」

『柚真?危ねぇから走るなって笑』

「準備室で女の子達呼んでた!採寸だって。」

『採寸ー?あー、衣装のやつか。』


私が頷くと

めんどくせぇー、と言いながらも

侑は準備室の方へ歩いていった。


『……あ、そーだ。』

「ん?」

『当日のシフト、俺と同じ時間に入れといたから。』

「ん、わかった。」

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