君の好きな人が私だったらいいのにな。
『……さっき、』

「ん?」

『さっき、東雲と何話してたんだ?』

「今年の初詣は、何お願いしたのって話。」

『ふーん、』


私が言うと、それで?と侑は言った。


『教えてくんねぇの?』

「んーー…、秘密。」


ほら早く家の中戻ろ、と私が玄関のドアを開けようとすると

ちょい待ち、と侑は私の腕を掴んだ。
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