お嬢様とピアニスト
それが顔に出てたのか、先輩が不思議そうに聞いてくる。

「どうかしたか?やっぱり無理なら気にせずいえよ?」

「大丈夫です。ただ、同年代の男子の電話番号とかメールアドレスなんて、今までスマホに登録したこと無かったので嬉しかったんです。」

「ぐっ…落ち着け俺、桜木の言ってることに深い意味はない。俺が特別なわけじゃないんだ。」

「岩村先輩?どうかしましたか?」

「何でもない。大丈夫だ。」

「よかったです。あ、これ私のスマホの電話番号とメールアドレスです。先輩も何かあったら連絡ください。」

「…さんきゅ。」

「じゃあ先輩。また明日、楽しみにしてます!」

「ああ、また明日。詳しくはメールする。」

「はい!」
< 27 / 65 >

この作品をシェア

pagetop