にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「オレ、レンタルショップ辞めるんだ」
「え、そーなんですか?
学費返し終わったとか?」
「いや、それはまだだけど
美波さんも最近来ないし…」
「最近、読みたい漫画も特にないので…」
最近、なんとなくヒマがない
先生と原さんにご飯作ってるから
アレ…
美波さんも最近来ないし…って、言った?
「クリーニングも辞めるかも」
え
クリーニングはまだ行きますけど!
「この前言ってた飲食店のバイト
決まったんですか?」
「いや…結局、面接行かなかった
せっかく髪切ったのに…」
襟足を触りながら原さんは言った
「じゃあ、タイヤ屋さんに行ったら
原さんに会えますね」
「タイヤ屋さん…」
原さんが笑った
でも、急にどぉしたんだろ…
「なんか
体調が悪いとかじゃないですよね?」
「うん、特に…」
「じゃあ、なんかやりたいこととか
見つかったんですか?」
「んー、なんだろう…
最近、少し気持ちに余裕がある気がする」
原さんは私の料理を口に運びながら言った
「うん…私もそぉ思います
原さん、最近、人間らしい…」
「人間て…」
また原さんは笑った
「すみません、失礼なこと言って
でも、今も、ほら…笑ってる…
私、原さんが笑うと嬉しい…」
原さんは恥ずかしそうに
ビールを飲んだ