君との想い出が風に乗って消えても(長編・旧)



 7月に入った。



 今日は終業式前日。



 一学期最後の授業が終わり、部活も終わって加恋ちゃんと帰るところ。



 そして学校を出た僕と加恋ちゃん。


 加恋ちゃんと一緒に並んで歩く帰り道。


 僕は隣にいる加恋ちゃんのことをチラッと見た。


 加恋ちゃんのきれいな横顔。


 その横顔に何度も引き寄せられそうになる、僕。


 加恋ちゃんの横顔に引き寄せらせそうになっている僕は、あることを考えていた。


 明後日から夏休み。


 僕は夏休みの間に加恋ちゃんと一緒に行きたいところがある。


 それは……僕が行っているあの秘密の場所……。


 僕は、どうしても加恋ちゃんとあの秘密の場所に行きたいと思った。


 加恋ちゃんと秘密の場所に行って、あの美しい景色を一緒に見たい。


 そして……あの美しい自然に包まれる美しい加恋ちゃんを見たい。


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