浅葱色の約束。─番外編─




この気持ちはやっぱり私だけなのかな…。

他の女の子が土方さんを見るとモヤモヤして、胸が苦しくなる。

土方さんは私にそんな気持ちは発症してくれないのかなぁ…。



「歳三さん、どうしたら無理しなくなる…?」



ずっと胸につっかえていた。

どうしたら取り除いてあげられるだろう、気絶しないように頑張ればいいのかな。


だからこうして聞いてみた。



「いずれ解決する。つうか解決してくれねえと俺が無理だ」



覚悟、決めなきゃ。

私は土方さんが思ってるより子供じゃないんだよ。


本当は、本当は───…。



「…だが今はこれでいい」


「んっ…!んんっ」



あの日以来、こうして激しいものを落としてくれるようになった。

まるで1つ1つ階段を上がるように。



「───…よし、気絶しなくなったな」



コツンと額が合わせられた。


この顔を知っているのは私だけでいい。

この声を聞けるのは私だけ、彼が触れるのはずっとずっと私だけ。

それは絶対に土方さんに知られてはいけない気持ち。


……あ、また苦しくなった。


出来れば土方さん病は2度と発症して欲しくないものだ。



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