呑みますか、呑みませんか。
シャワーを借りて、歯磨きもして、チヒロくんの服を借りて窓際で涼んでいるとチヒロくんがスウェット姿でやってきた。
スーツじゃない格好を見るのはこれが2回目だけど、このギャップも好きなんだよなあ。
「なにニヤけてんの」
わたし、表情筋ゆるんでた……!?
「たまちゃんさ」
「なに?」
「メイク落としたらすごい幼いね。制服まだまだ着られそう」
ひ、人が気にしているところを。
「オトナっぽくなくてごめんね」
「いや。謎の背徳感」
「え?」
「悪いことしてる気分」
そういうと、頭の後ろに手を回されて。
「……酔ってます?」
「まあまあ」
そっと、唇を重ねられる。
ほのかにアルコールが漂う、オトナのキス。
「わたしで。……いいの?」
「なんだそれ」
「だって」
チヒロくん、カッコよすぎるし。
「もう寝る? それとも。飲み直す?」