呑みますか、呑みませんか。
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*
「水飲む?」
「……ありがとう。チヒロくん」
――――まだ、夢みてるみたい。
朝、起きたら
となりにあのタマキさんがいて。
わたしにグラス一杯のお水差し出してくれて。
「二日酔いには?」
「多少なってるの、かな。まだお酒が残ってる感じするから」
えーと。
わたしの履いてたの……どこだ?
チヒロくんに借りたボクサーパンツ。
「頭痛いとか」
「んーん。そういうのは、全然」
「最強かよ」
しかし目覚めた直後もカッコいいな、このひと。
寝グセすらときめき要素。
「どうした」
どうしたも、こうしたも。
イケメンというのは目の保養だなと。
わたしは昨夜。
このひとに――……
「朝ごはん。なにか作ろうか」
「ううん」
「ハラ減ってないの?」
「もうちょっとチヒロくんとお布団にいたい」
いっぱい、可愛がられた。