(短編)好きって言いたい☆



涼があたしの前を通り過ぎ、一人去って行こうとする。

あたしを置いて。


どんどん、どんどん一人で進んで行ってしまう。


…やだ、嫌だ。

待って、お願い―。

言いたいのに、伝えたいのに、聞いて欲しいのに―・・・。

――涼・・・っ!


お願い。あたしの方を見て。

あたしを見てょ、涼・・・。

あたしは、今の精一杯の思いを言葉に託す。


「…あたし・・本当は―涼が・・・涼の事が・・・・す、き――」




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