住みますか、住みませんか。


 くるくる、両手首に巻かれていくネクタイ。

 どうしてこんなことされてるか、わからない。

 これじゃあなにもできないよ。


「どんな?」

「シラフでは。……さすがに、話せないような」


 チヒロくん、なにを望んでいるの?


「聞きたいな。それ」

「引かれるかもしれない」

「それでも知りたいよ」

「たまちゃんは。ないの?」

「わたし……!?」

「女の子だって、あると思うけど。そういうの。あって、いい」


 緩く巻かれていたけれど、最後はギュッととめられた。

 なんか、これ、手錠……みたい。


「わたし。……すごく、ワガママなの」

「どこが?」

「わたしは。わたしはね。好きな人とじゃなきゃ。チヒロくんとしか、したく……ない」


 きっとこれは、すべてを干渉しあう必要もなければ、知らなくていい部分の話。


「それを押しつけちゃ悪いのに。チヒロくんにも。おんなじように、思っていて欲しいの」


 ワガママで、ごめんなさい。

 困るよね。

 男の子はいろんな欲があるのに、わたしにだけ興奮してって、無理なんだよね。

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