その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
*
放課後。
一度家に帰り、着替えてから橘くんの最寄駅で合流する。
「橘くん……!」
彼はすでに待っていてくれたようで、慌てて駆け寄る。
「ほら、転ぶかもしれないから走らないで。
怪我したら人前でお姫様抱っこするよ、いいの?」
「お姫様抱っこ……?」
「お姫様抱っこをしたら、見ず知らずの人にも恋人同士だってことが伝わるからね。俺は大歓迎だよ。なんなら今からする?」
その言葉に対して首を横に振る。
人前でお姫様抱っこだなんて、恥ずかしすぎる。