永遠、というものがあれば
あ、それからと言って



陽斗が何かをテーブルに置いた。



一本の鍵。



これってもしかして。



「また忙しくなったら、いつでもこれで会えるだろ?持っててくれる?陽菜」



「ありがと。…すごく嬉しい」



あの寂しい思いもこれからはしなくていいんだね。



この時はそう思えて、嬉しくて思い切り泣けてきた。


「だから、すぐ泣くなよ〜」



陽斗は私を胸に引き寄せて言った。



「あと、メールだけじゃなくて電話もしてきて欲しい、もちろん俺もするから」


私は頷くしかなくて。



陽斗は一体どこまで私の「スキ」を増やすつもりだろう。



身がもたないよ。
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