永遠、というものがあれば
「そう…か。そんなにあいつのこと…」


私は再び勢いよくカズくんに抱きしめられていた。



「カズくん…ごめんね」



髪に触れる吐息が少し震えてることに気づいて、私は動けなかった。



「俺の方こそごめんな…あいつのこと気になってるのわかってたのに…なんか焦っちゃったな」



カズくん…。



私の初恋の人。



いつもかっこよくて。優しくて。



いつも大人で。



きっと私のこと一番よく知ってる人。



この心地よさに流されてしまいそうになる。



でも…



私は彼のことを思い出してしまったから。


…また好きになってしまったから…。
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