その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
完全に健太郎の冷酷な部分にスイッチが入った。
ロビンを自由にするためなら、どんな手段を使ってでも相手を容赦なく痛めつける。
もちろん、それは合法な手段でだけど。
「それで?
それで、その加賀谷はどうしようって言ってるの?」
ロビンは健太郎の冷たいトーンの声に驚いて、健太郎の顔をまともに見た。
ここでごまかしても健太郎にはすぐばれてしまうと、一瞬でそう判断する。
「彼の下に戻ってきてほしいって。
それでボスを納得させて、結婚したいって。
そして、二人でどこかで暮らそうって。
その先の未来は、私の好きなようにすればいいって」
健太郎は頭の悪い人間の考えることに呆れて、わざとらしく天井を仰いだ。
くだらなさ過ぎて笑いも出てこない。
「それで?
ロビンはどうしたいの?
その加賀谷の下へ帰るわけ?」
健太郎の口調には棘しかない。
恋を知ってしまった人間に余裕なんて与えられないみたいに。
「…まだ分からない。
でも、私のせいで、加賀谷君が辛い思いをしているのなら、放っておけない。
それに…
ボスに私がEOCで働いている事がばれるのも時間の問題だと思うの。
EOCに迷惑をかけたくない。
ケンは怒るかもしれないけど、やっぱり辞めた方が」
「無理だよ!」
健太郎は、ロビンの言葉にかぶせるように力強くそう言った。