【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ


私はひとり心の中でごちる。



「だからてっきり、ケンタッキーのことが好きなのかなぁって思ってたの」


「ないない……! それは、絶対ない!」


……って。

本当、いつになったら私のことをちゃんと名前で呼んでくれるの……?


私と涼太は腐れ縁でしかない。

異性として意識したこともお互いにない。


ふたりで涼太の部屋で昼寝しても、お互いのいびきがうるさくてバシバシ叩き合うような関係だったし。


……それに、今は絶賛絶交中だ。



「でも涼太くんね、言ってたよ? 水瀬さんに隠し事したままじゃ、若宮にちゃんと返事出来ないって……」


「隠し事……?」


「うん。くるみが聞いてもちっとも教えてくれないの。ケンタッキーに……何か心当たりとかある?」


「って言われても……」



本人は隠しきれてるつもりかもしれないけど、“~魅惑の囁きボイスで夢の中へ~”ってアプリを、コソコソ使ってたことくらいしか……。

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