エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
自分にそう言い聞かせ、激しいリズムで鳴り続ける鼓動を落ち着かせようとしたけれど。
『なにもいらないから……早く顔が見たい。待ってる』
電話越しに甘い声でそう囁かれ、顔面が爆発しそうに熱くなった。
「わ、わかりました。……じゃ、またあとで」
すっかり照れてしまった私は、まごまごとそんな返事をして電話を切った。
どうしちゃったの、今日の津雲さん……。熱で弱っているから、甘えたいのかな? そんなギャップ、かわいすぎてずるい……。
しばらくこのときめきに酔いしれたいところだが、病気の津雲さんを待たせるわけにはいかない。
彼はなにもいらないと言ったけれど、最低限の買い物だけして、早く彼のマンションへ向かおう。そう段取りを決めると、私は足早に庁舎を出て、最寄りのドラッグストアへ急いだ。
彼の住むタワーマンションを訪問するのは二度目。
とはいえ一度目はひどく酔っ払っていてあまり記憶がないので、改めてその豪華さに圧倒されつつ、彼の部屋のある階までエレベーターで上がった。