先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「そうなんだ…。ねぇ。先生。それでえりなさんは?」

いつでてくるんだろう?

「あー。今まさにこれから…」

先生は車の扉を開けた。

「ちょっと一服しながら話してもいいか?」

「うん。」

「外でろよ。寒いけど…それ、貸してやるから。」

後部座席から、ウインドブレーカーを取り出すと、ハラっとわたしの膝に置いてくれたので、わたしはそれを羽織り外に出た。

フフ…先生のにおい…

「えりなと会ったのは一哉の墓参りしたとき。おまえと別れて東京戻って…はじめて…一哉の墓前に出向く気になった。やっと、一哉と向き合う気持ちになれたんだ。」

9月の夜は高台というのもあって、少し肌寒かった。

ウインドブレーカーにくるまってわたしは先生の横に立った。

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