先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
伊奈先生はニッと笑うと、わたしに思いっきりタバコの煙をふきかけた。

「うわっ。やめてよ。先生。においつくじゃん。」

「ばーか。おまえひとりくらいややこしいなんてことねーよ。」

怒るわたしに、先生はパスっと頭をたたくと、またタバコを空に向かってふいていた。

「もう。先生ってば。6時間目あるんだよ!わかってる?」

「はいはい。」

「はいはいじゃないでしょ!」

そしてわたしは立ち上がり、屋上からの景色を眺めた。

「海見えたんだ。けっこういい景色…」

「ああ。」

伊奈先生も立ち上がってわたしの横に立った。

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