ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語
ホッ…良かった…。
気持ち悪いって言われるかもって、気が張ってたから…。
兄貴の言う通りだった。こんなに喜んでくれるなら、言って良かった。
灯里が俺の腕の中にいる!
抱きついて来てくれている。
あ、ヤバイかも…
反応……してきた、かも……。


「………ねぇ、彬良?」

「ん?なんだ?」

「だったら……
彬良のハジメテ、全部私にくれる?」


プツン

『うぉぉぉぉ〜〜〜〜‼︎‼︎‼︎』

理性の糸が完全に切れた!
こ、この小悪魔は、変わらず健在だ。

「や、やる!
もちろんだ。
もらってくれ‼︎」

「フフフ…。彬良……」

そう言って、にっこり笑った灯里に



…………………ハジメテをもらってもらった。














































< 132 / 158 >

この作品をシェア

pagetop