レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
年齢は……,ポール兄さんやアン様と同じくらいに見える。身分はおそらく,着ているものからして貴族らしい。背は兄さんほどは高くなく,金髪に白い肌であることからして,レーセル人には違いない。
でも,瞳の色は青ではなく茶色。西の隣国スラバットの人の瞳は茶色だっていうから,多分この人はその血が混ざった混血なんだろう。
「あ……,いえ。大丈夫です」
「そうか,よかった。――そなたは……,城の女官なのか?」
彼はわたしのメイド服姿をしげしげと眺め,そう訊いた。
「あ,はい。まだ新入りの見習いですけど」
わたしは答えてから,ふと思った。「そなた」なんて呼び方は,よっぽど身分の高い人でないと使わない。その証拠に,わたしの身近にいる男性は(ポール兄さんを含めて)誰もそんな呼び方はしない。
この不思議な男性は,一体何者なんだろう,と。
でも,瞳の色は青ではなく茶色。西の隣国スラバットの人の瞳は茶色だっていうから,多分この人はその血が混ざった混血なんだろう。
「あ……,いえ。大丈夫です」
「そうか,よかった。――そなたは……,城の女官なのか?」
彼はわたしのメイド服姿をしげしげと眺め,そう訊いた。
「あ,はい。まだ新入りの見習いですけど」
わたしは答えてから,ふと思った。「そなた」なんて呼び方は,よっぽど身分の高い人でないと使わない。その証拠に,わたしの身近にいる男性は(ポール兄さんを含めて)誰もそんな呼び方はしない。
この不思議な男性は,一体何者なんだろう,と。