レーセル帝国物語 皇帝陛下に見初められた侍女見習い
「リディア陛下といえば,この四阿には彼女にまつわるステキな逸話があるんですよ。レオン様はご存じですか?」
「うーん……,聞いたことがある気もするが。忘れた」
殿方は,こういうロマンチックな話には疎いのかしら?
でも,「忘れた」と仰る彼のために,わたしはお話しして差し上げることにした。
「リディア陛下は即位される前,夫となられるデニス様と,夜な夜なこの四阿で愛の語らいをされていたそうですわ。それ以来,この場所で愛を語らった男女は末永く幸せになれると言い伝えられるようになったのですって」
「ほう……。そなたも,憧れているのか?その"愛の語らい"に」
「ええ,もちろんですわ。女なら,誰だって憧れます。好きな殿方とここで愛を語らい,結ばれるという人生に」
わたしは顔を紅潮させて言った。
ただ,わたしはまだ"憧れ"の先を知らない。まだ"恋"というものを経験したことがなかったから。
「うーん……,聞いたことがある気もするが。忘れた」
殿方は,こういうロマンチックな話には疎いのかしら?
でも,「忘れた」と仰る彼のために,わたしはお話しして差し上げることにした。
「リディア陛下は即位される前,夫となられるデニス様と,夜な夜なこの四阿で愛の語らいをされていたそうですわ。それ以来,この場所で愛を語らった男女は末永く幸せになれると言い伝えられるようになったのですって」
「ほう……。そなたも,憧れているのか?その"愛の語らい"に」
「ええ,もちろんですわ。女なら,誰だって憧れます。好きな殿方とここで愛を語らい,結ばれるという人生に」
わたしは顔を紅潮させて言った。
ただ,わたしはまだ"憧れ"の先を知らない。まだ"恋"というものを経験したことがなかったから。