Beauty & Love
か
「もうすぐチャイム鳴るから先に挨拶しとこうー」
国語の酒井先生が言った。
周りからは「よっしゃ」という声がちらほら聞こえる。
まだ高校に入りたてなのに、もう授業に飽きている。
入学当初はみんな真面目だったのに。
あたし、宮本莉依。普通に友達もいるし、家から高校まで電車1本でいける。
まあまあ楽しい日々を送っている女子高生。
やっぱり女子高生だけでなく…
女子特有の願い事がある。
「あたし…ぶさいくだなあ」
それは…可愛くなりたいということ。
どうにかして傷んだ髪を補修したい、だとか肌白になりたい、などたくさん悩みは出てくる。
「あーあ…」
モテたいとかじゃなくてさ…
かわいくなりたいと思うじゃん。誰だって。