生贄の花嫁      〜Lost girl〜
―奏side—

「僕が花月の相手をする。劉磨は柚を。聖と悠夜と泰揮はあの3人を頼む。」


普段役に立てない僕ができること……花月への思いだけは絶対に負けないこと。花月を1番に思う僕だからこそ花月の心に入れるはず。


「はあっ…!」


一瞬のためらいもなく武器を振りかざしてくる花月。それに対抗し僕も攻撃をするが多少手加減をしているとはいえ、1歩間違えば花月に怪我をさせかねない。


「花月、思い出して……忘れちゃったの!?」

「私は…お前たちが憎い……お前たちを殺すことこそ私の任務だ。」

「うわっ!」


「大丈夫ですか?奏。」

「大丈夫……大したことないよ。それより花月の力……異常すぎる。早く洗脳を解かないと花月の体がもたない。」
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