隣のキケンな王子様!


シップを取り出してきた男の人は、縫物の時みたいに上手にあたしの指に巻いてくれた。



「はい、完了」


「……ありがと」


「ホントごめんな?」


「……もうこんなことに巻き込まれるの、イヤですからね」


「うん。ごめん。ところで、あんた、名前何て言うの?」


「え? 名前?」



な、名前なんて聞いてどうする気?



「なんで名前なんか……」


「だってさ、ほら、あんた隣の人じゃん?」


「あっ、そう言えば」



ごあいさつ!


してなかったんだ。



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