エリート御曹司と婚前同居。 〜人助けしたら、契約結婚させられそうです〜
第四章 幸せは、長くは続かない。



  * * *


「ごめん美唯、折角友達との時間だったのに……」


今は武智さんに送ってもらい、レジデンスに帰ってきた麗央さんの部屋。
確かに絵梨とランチ中だったけど……朝のことが気になってランチどころじゃなかったし、まぁ良かったと思う。


「後から謝っておくので大丈夫です、でも謝るのは私の方です……。ごめんなさい、あんな態度取って」

「そんなこといいんだよ。だけど……俺は本気だよ、美唯のこと」

「……遊びじゃない?」

「本気だ……早く君を俺のモノにしたいんだから」


麗央さんの瞳を見ればそれは本当だと言われているみたいだ。


「麗央さん……あのね、私」

「出て行くなんて言わないよな? 俺はそんなの絶対認めないから」


そんなこと言わないのに、そんなふうに思われてるのか……麗央さんも、鈍感だよね。

……私、麗央さんのことが好きなのに。


「─︎─︎─︎美唯が手に入らないなら、俺は」


そう言われて彼を見上げれば、麗央さんは私の髪を耳にかけ、耳全体を彼の手が少しだけ触れて、その部分だけが熱くなる。

彼は指で耳を触り、人差し指で唇に触れた。

体温が上昇していくのが分かるドキドキして、心臓の音が煩い……。



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