エリート御曹司と婚前同居。 〜人助けしたら、契約結婚させられそうです〜


そんな私を他所に、麗央さんはいきなり私の耳に息を吹きかけ、甘噛みをした。


「ひゃっ……」

「美唯、可愛い」


彼は止めることはしない。今度は耳の輪郭、耳の裏を舌で舐められ、今度は首筋に唇が触れた。


「っ……ぁ」


息が漏れて恥ずかしくなる。感じたことのないことで戸惑って口を塞いだ。


「ぁ……っん……っ」


頑張って口を塞いでいたのに簡単に声が漏れる……普段とは違う声に、恥ずかしい。

口を閉じようとすれば麗央さんの舌が入ってきて息が、できない……。


「んんっ……」


私に何も言わせないとでもいう目をこちらに見せた。私はとっくに麗央さんのことが好きなのに、伝えるって難しい。


「……好き、麗央さん。麗央さんが好き、です」

「それは本当に……っ? 夢じゃない?」




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