𝒄𝒉𝒐𝒄𝒐𝒍𝒂𝒕𝒆.II
私は焦ったが、その心配は杞憂だったようだ。



なぜなら、ひゅうがが凛花ちゃんの腕を掴んでいたから。



「オレはしないから」



凛花ちゃんを見つめる真剣な瞳に、私の胸はキリッと痛んだ。



「…」



凛花ちゃんは困ったようにひゅうがを見た。



…こんなに凛花ちゃんを困らせているのは、私のせいだ。



ひゅうがが好きなんて言わなきゃよかった。



「…っ」



2人はまだ何か話しているようだったが、私はもう聞いていなかった。
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