流れ星に願いを…〜星空に流れる一粒の涙〜
仁は早足になり

先に進んだ。

そしてくるりと後ろを

振り向くと

「俺、ゆみさん

会社で一番信用できる

人って思ってるんです。

ゆみさんは

誰にでも優しいし

面白いです。」




面白い?

なんか、ひっかかるけど

まっ、いっか。

多分、仁は

気を遣って

話してくれたんだよね。




「面白いって

なんだぁ、面白いって。」

「だって、いっつも

廊下でジャンプしたり

階段で一段ぬかししてたり

意味不明な行動ばっかしてて

あれって、

なんでなんですか?」



「あれはぁ~」

話すのが恥ずかしかった。

意味はなくて、

壁に傷を見つけると

あたしチビだから

届くかな?

よしって感じで

ジャンプしてるだけだし

一段ぬかしは

ただ気分で自称体力作り

してただけだし。

でも、その通りに話したら

仁は

今頃酔いがまわったのか?

と、疑わしく思えるほど

爆笑した。

何がおかしいのか

全然わからん。




「じゃあ、階段下りる時

最後に3段くらい

いっつもまとめて

跳んで下りてくのは

なんでなんですか?」

と、笑いながら聞かれて

「体操選手のまね。」

あたしはほっぺを

膨らませて

ぶっきらぼうに答えた。



仁は

そのまま立ち止まり

しゃがみ込んで

「涙出る、腹いてぇ。」

なんて言いながら

ヒィーヒィーお腹を抱えて

爆笑した。



「何がおかしいの?」

笑い続ける仁。

「ちょっと~。」

やっぱ、言わなきゃよかった。

ふて腐れてるあたしに

ようやく

「そういうとこが

ゆみさんのいいとこ

ですよね。」


「ちょっ…」

あたしは照れまくって

話せなくなってしまった。

多分顔は真っ赤になっていたに

違いない。

暗くてよかった。

それを見て

また仁は笑った。






大声で笑う仁。

仁はこんな感じで

笑うんだね。



気持ちがあったかくなってきて

嬉しかった。
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