狼の愛したお姫様
「叶望、もう寝てください。」
あれから、何日経ったかな?
───あの日。
振り返った遥は、そのまま私へと倒れてきた。
受け止めようと触れると、その手は何かで滑って。
…やっとそれが血だと気がついた。
最後にニヤリと笑う怜の手元に握られていたナイフを見て、腸が煮えくり返るような感情に襲われたけど必死に我慢して、救急車を呼んだっけ。
「寝不足だと頭も回らないんですよ?それに食事もロクにとっていない…」
あと日のことを思い出して頭を抱えた私に、湊都が駆け寄ってきてそう言った。