歌って。運命の赤い糸 ~ずっと会いたかった~
手のひらに瓶を乗せる。
小さくても、よく分かる。
端正な顔立ち。
長い銀髪。
真っ白なワンピースを着ている。
体を小さく丸めて、
眠っている。
「妖精....女の子?」
「まだ子供じゃがな。
....それが、ワシらの商品。
「導きの妖精」じゃ!」
私は首を傾げる。
「導きの妖精?」
「この妖精はな、人の「運命の糸」を見定める
事ができるのじゃ!」
得意げに鼻を鳴らすおばあさん。
「その者の行くべき場所。
得るべき物。
会うべき人。
それに繋がる運命の糸が、こやつらには見える」
「その人の運命....」
まるでファンタジーみたい....。
....もう、すでにファンタジーみたいだった。
だから、
信じたい。
知りたいっ!
私の運命!!
でも....。
私は顔を顰める。