寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

「ご両親に伝えてくれる? お伺いするって」

彼の真剣な瞳に、ポッと赤くなる。

「はい。伝えます」

「ありがとう」

もう一度キスを交わし、布団の中に潜った。

(晴久さんってなんて誠実なんだろう。うちの両親も絶対に気に入るに決まってる。……でもわざわざあいさつに来てくれるなんて、私とその先を考えてくれてるってことだよね。……結婚とか。結婚とか!)

キャーッとジダバタする雪乃に「どうかした?」と声をかける晴久。彼女は真っ赤になりながら、「なんでもないです」と幸せそうに答えた。
< 207 / 247 >

この作品をシェア

pagetop