白球と最後の夏~クローバーの約束~
声が枯れそう、喉が裂けそう、気を失いそう・・・・。
それくらい、わたしは力いっぱい稜ちゃんの名前を叫んだ。
そして、次の瞬間───・・
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カッキーーーーーーーーーンッ!
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心地よく耳に届く乾いたバットの金属音が、夏の空に、この決勝戦の舞台に鳴り響いた・・・・。
球場全体が水を打ったように静まり返り、誰もがただ1点を見つめて息を呑んでいる。
稜ちゃんが打ったボールは・・・・。
稜ちゃんが打ったボールは・・・・。