初恋ラプソディ
「いつも美音の隣の席になるのもきっと運命
だと思うんだ。
俺、小学校の時からずっと美音が好き
だった。
美音だって、俺のこと、嫌いじゃない
だろ?」

そりゃ、嫌いじゃないけど…

「ごめん。」

私は謝った。

「友哉は嫌いじゃないし、いい奴だと思う
けど、そういうのじゃない。
私、友哉とは、ずっと仲のいい友達でいたい
と思う。
ダメ…かな?」

私が言うと、友哉はがっくりとうなだれた。

「あーあ、何でだよ。
俺、絶対、美音の運命の人だぞ。
じゃなきゃ、こんなに毎回、美音の隣の席に
なんてならないだろ。」

友哉はあっけらかんと明るく言う。

「ええ!? 運命の人なら、去年も同じクラス
だったんじゃないの?」

だから、私も敢えて明るく答えた。

気まずくならないようにしてくれてる。

やっぱり友哉はいい奴だと思う。
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