初恋ラプソディ
その翌日、私たちは今度はソロの舞台を踏む。
同じ中学生部門。
今日は奏先輩とはライバルになる。
願わくば、2人で地区ファイナルへ進めますように。
今日も私たちは隣同士に座る。
私の順番が来て席を立つ時、奏先輩は、
「美音、頑張れ!」
って言ってくれた。
私はひとつ頷いて、舞台袖に向かう。
大丈夫。
今日も奏先輩は見ててくれる。
私はひとりだけど、ひとりじゃない。
だって、今日弾く曲は、奏先輩の曲。
奏先輩に向けて、笑顔で弾こう。
と思ったけど、音変えに失敗して必要ないところで変なリズムが鳴ってしまった。
途中で何とかリカバリーしたけど、最優秀賞は無理だなぁ。
ありえない失敗にもう笑うしかない。
私が礼をした後、顔を上げると、客席の奏先輩と目が合った。
私は、えへへと奏先輩に笑って袖に下がった。
奏先輩は、今年も圧巻の演奏だった。
最優秀賞の1人は決まった。
私はそう確信した。
結果、今日の私は、努力賞から名前が呼ばれることを願った。
最優秀賞は望むべくもない。
せめて、優秀賞くらいに入れたら…
だけど、神さまは無情で…
優秀賞まで発表されたが、私の名は呼ばれなかった。
はぁ………
ダメだったかぁ…
もちろん、奏先輩も呼ばれてないけど、奏先輩はこの後の最優秀賞で呼ばれるから、私とは立場が違う。
そして、最優秀賞の発表。
最優秀賞は9名。
小学校低学年部門から順に呼ばれる。
続いて高学年、中学生と進む。
「森宮美音さん!」
え?
「高梨奏さん!」
奏先輩は、戸惑ってうろたえる私の手を引いて、立ち上がる。
「ほら、美音、呼ばれたよ。行くよ。」
なんで?
なんでか分かんないけど、また奏先輩と地区ファイナルに行ける!
私は、奏先輩と一緒にステージに上がった。
私、なんて幸せなんだろう。
同じ中学生部門。
今日は奏先輩とはライバルになる。
願わくば、2人で地区ファイナルへ進めますように。
今日も私たちは隣同士に座る。
私の順番が来て席を立つ時、奏先輩は、
「美音、頑張れ!」
って言ってくれた。
私はひとつ頷いて、舞台袖に向かう。
大丈夫。
今日も奏先輩は見ててくれる。
私はひとりだけど、ひとりじゃない。
だって、今日弾く曲は、奏先輩の曲。
奏先輩に向けて、笑顔で弾こう。
と思ったけど、音変えに失敗して必要ないところで変なリズムが鳴ってしまった。
途中で何とかリカバリーしたけど、最優秀賞は無理だなぁ。
ありえない失敗にもう笑うしかない。
私が礼をした後、顔を上げると、客席の奏先輩と目が合った。
私は、えへへと奏先輩に笑って袖に下がった。
奏先輩は、今年も圧巻の演奏だった。
最優秀賞の1人は決まった。
私はそう確信した。
結果、今日の私は、努力賞から名前が呼ばれることを願った。
最優秀賞は望むべくもない。
せめて、優秀賞くらいに入れたら…
だけど、神さまは無情で…
優秀賞まで発表されたが、私の名は呼ばれなかった。
はぁ………
ダメだったかぁ…
もちろん、奏先輩も呼ばれてないけど、奏先輩はこの後の最優秀賞で呼ばれるから、私とは立場が違う。
そして、最優秀賞の発表。
最優秀賞は9名。
小学校低学年部門から順に呼ばれる。
続いて高学年、中学生と進む。
「森宮美音さん!」
え?
「高梨奏さん!」
奏先輩は、戸惑ってうろたえる私の手を引いて、立ち上がる。
「ほら、美音、呼ばれたよ。行くよ。」
なんで?
なんでか分かんないけど、また奏先輩と地区ファイナルに行ける!
私は、奏先輩と一緒にステージに上がった。
私、なんて幸せなんだろう。