激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「花言葉はご存じですね。私もよく叱られるんです。でも、花を見ているとそのうち元気になって、また頑張ろうと気力が湧いてきます」

「ありがとうございます」


彼女はそっと目頭を押さえながら、再び会場内に入っていった。


「宝生さん、すごいんだな……」


またひとりになった私は、ぼそぼそつぶやく。

職業としている人が難しい通訳を代わりにこなせるなんて。

英会話の能力が高い上に、仕事の内容にも精通しているのだろう。

やはりこれほどの人が私とお見合いなんておかしい。
もう忘れなければ。



パーティは開始から二時間十五分後に終了した。

私たちフローリストはお客さまが帰ったあとの会場に入り、ホテルのスタッフと片づけを始める。

宝生さんは宮城グループの人たちとともにお客さまをお見送りに出たようだ。


「重森、持って帰る?」
「はい、いただきます」


西田さんに尋ねられて返事をする。

< 109 / 333 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop