激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「紬は俺に穏やかな時間をくれる。仕事ですり減った心を癒してくれる」

「宝生さん……」

「もう、俺のものになるんだろ? 名前で呼んで」


優しい声だったが、有無を言わせぬような強さがあった。


「太一、さん」


恥ずかしすぎて目が泳ぐ。
すると彼は私の額に唇を押しつけてくる。


「紬、幸せにする」
「はい」


幸福の絶頂というものがこんなに心地いいとは知らなかった。
胸がいっぱいでそれ以上なにも言葉が出てこなかった。


「花瓶、こっち」
「お借りします」


彼に借りた花瓶はかなり大きく、百八本すべて収まりそうだ。

ゼリーを洗い流して茎を水切りしてから生けていく。


「すごいボリュームだな」
「はい。本当にありがとうございました」


リビングのアンティーク調のキャビネットの上に飾ったが、存在感がすさまじい。

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