激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「太一さんのように立派な家庭では育っていないので、礼儀作法もメチャクチャだし、奥ゆかしさとも無縁です。それに、花と会話してるなんてちょっと危ない人認定されませんか?」


花に話しかけるとよく育つという事実はフローリスト仲間には知られているので、私がぶつぶつ話していても誰も変に思わない。

西田さんは『変な目で見られるから、店外では控えたほうがいいぞ』と常々くぎを刺してくるけど、花を生けていると、ついうっかり話しかけてしまうのだ。

真面目に聞いたのに、彼は口元を押さえて肩を震わせ始める。


「私、真剣なんです!」

「ごめん。かわいいなぁと思って。もう一回食べたいくらい」

「はっ」


瞬時に覆いかぶされて息を呑む。


「それじゃあ、俺はその危ない光景に惚れた、相当危険な人物だ。お似合いじゃないか」


おかしそうに頬を緩める彼だけど、真顔に戻って続ける。


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