激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
あんな立派なマンションに住まわせてもらい、好きに使っていいとカードまで持たせてもらっている。

特に必要なものもなくて、食材や日用品くらいしか買い物はしていないが、十分だ。


「なんて欲がないの? セレクトショップにでも行って、ここからここまで全部!とおねだりしたって、紬さんのためなら買ってくれると思うよ」

「いらないよ」


なかなか買い物をしない私にしびれを切らしたのか、太一さんはデートに出かけるたびに私の洋服やら身の回りのものやら惜しげもなく買ってくれる。

今日着ているブラウスとスカートもそう。

でも、店と家の往復に高級な服はもったいなくてなかなか着る機会もないのだ。


「お兄ちゃん、本当にいい人見つけたね。これらもお兄ちゃんのこと、お願いします」

「いやいや、こちらこそです」


妙に改まったあいさつを交わした私たちは、なんだかおかしくなって笑い合った。
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