激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
食事のあと本当に寝袋を購入した彼は、リビングで広げてみて満足顔。


「寝袋の機能、試してみる?」

「試さなくても、大丈夫かと」


色香漂う声でささやかれて危うくうなずきそうになったが、踏みとどまった。


「なんだ。流されろよ」

「残念でした」

「わかった。寝袋はお楽しみに取っておいて、今日はベッドだな」

「はっ?」


ニヤッと笑う彼に軽々と抱き上げられて目を白黒させる。


「抱かないとは言ってない。それに甘やかせとお願いされたし」

「そういう意味じゃなくて!」

「紬は嫌なの?」


ちょっと甘えた声を出すのは反則だ。


「嫌じゃ、ないです」

「そういう素直なところ、最高だ」


彼は軽くキスをして、意気揚々とベッドルームに向かった。
< 243 / 333 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop