激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
これには使う予定の花の写真をピックアップしてあり、いつもお客さまに提示している。


「こちらのような淡いオレンジとクリーム色、そしてベージュピンクのバラを混ぜて使おうと考えています」

「こんな色のバラがあるなんて知りませんでした」

「このベージュピンクのバラはブライダルの分野ではとても人気があるんですよ」


新婦との話は盛り上がるが、正也さんが口を挟むことはない。

無口という印象はまったくなく私よりよく話す人だったが、彼女の前ではいつもこうなのか、それとも私がいるからなのか判断がつかない。

私を拒否するならしてほしいのにその意思表示すらないため、なにを考えているのかまるでわからなかった。


そのあとも、正也さんは新婦の話に相槌を入れるくらいで、自分の意見はまったく主張しない。

挙式に興味がない新郎もいるにはいる。

しかし、彼は私の着る服にもあれこれ文句をつけたがるような人だったので拍子抜けした。
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