激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「山村さんは私に仕事を辞めてほしかったようですが、私はその道を選択しなくてよかったと思っています。別れたばかりの頃は、彼より仕事を選択したのは間違いだったんじゃないかと自分を責めました。ですが、フローリストの仕事は私の生きがいなんです」


あのとき仕事を辞めて正也さんに寄り添っていたら、絶対に後悔したと思う。


「考え方が逆でした。相手に合わせて自分を変えるのではなく、今の自分を理解してくれる相手を見つけることが必要だったと、主人に出会って気づいたんです」


太平物産の後継ぎの妻ならば、普通の感覚からすればフローリストを辞めてくれと言われそうなものだ。

忙しい夫を陰で支える奥ゆかしい妻というのが理想なのではないだろうか。

しかし太一さんは、私の仕事に対する情熱を理解して応援してくれる。
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