激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
感極まったせいで、声が震えて続かない。


「紬」


すると彼はそっと抱き寄せてくれた。


「全力で幸せにする。俺についてこい」
「はい」


私が返事をすると、背中に回った手に力がこもった。



教会での挙式は双方の両親と、宮城副社長に紹介された彼氏と順調に交際を続けている加代さん、そして親戚や友達が参列してくれた。

太一さんの会社関係の人たちもいるにはいるが、挙式はできるだけ身内だけでしたいと彼が説得してくれたおかげで、アットホームで落ち着いた雰囲気の中、滞りなく進む。


ずっとネックレスにして肌身離さず持っていた結婚指輪は、今日は太一さんの手によって左手薬指におさまった。

この日のためにハンドクリームを欠かさず塗ってきたのに、まだ傷だらけの手だったが、彼はこの手が好きだと言ってくれる。


「誓いのキスを」


牧師さまに促された頃には、感動の涙が止まらなくなっていた。

< 324 / 333 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop