私と後輩くん。
それから無事お会計6000円もして、荷物を快にも持たせ、車へと向かった。
この店、駐車場に屋根があって本当によかった…
「この車ね。汚いけどどうぞー
あ、荷物後ろ置いてー」
とりあえず…きれいにしておいてよかった。
ゴミとかも全部捨てたし、靴も乗ってないし…よかった。本当によかった。
「よろしくお願いします」
「いえいえ、家どの辺?」
「国道のダイソーの近くです」
「オッケー」
国道か。意外と遠い。
あそこで自転車20分?やっぱり男子はスピード出るんだなぁ。
「なんか、本当ありがとうございます」
「全然!ってかこっちも荷物持ってもらったりしてすっごい助かってるし、この嵐の中自転車で帰らせたらちゃんと帰れたのか心配になっちゃうもん。
むしろ送らせてくれてありがとう」
「はは、なんですかそれ」
あ、笑った。
声出して笑ったとこ、初めて見たな。
まぁ、顔は見えないんだけど。
「ってかなんか、快のこと送ってたら快の彼女に怒られそうだね」
「え、俺彼女いませんけど」
「あ、そうなの?
快ってイケメンだし、絶対いると思ってたよ~」
彼女いないのかぁ。
選びたい放題な気がするのにな。
なんもしなくても女の子集まってくるし。
実際関わってみると本当に優しいし、いい子だし、仕事も覚えるの早いから頭もよさそうだし。
こんないい男、なかなかいない気がするんだけどなぁ。
「……ってか、莉乃さんこそいいんですか?
彼氏さん、怒りません?」
「私こそ彼氏なんていないよー」
「え、でも今日お昼の人…
それに夕方も食堂で2人で会ってませんでした?
旅行のこと話していましたし…」
「あぁ、あれは違うよ。
あの人が彼女と東京に行くっていうから、相談に乗ってただけ。
私、もともと東京の人だから」
「あ、そうだったんですね!」
ってか、旅行プランがっつり私が組んじゃったけど大丈夫かなぁ…
ホテルも私の提案通りだし。
ま、いっか。彼女にバレなきゃオッケーだよね。