たとえ二度と戻れなくても
私が居なくなったら、友人や家族は当然のように心配をする。
今日のことだって、親には友人の家に泊まりに行くと言って嘘をついているのだから多少罪悪感はある。
だけど、それ以上に彼に会いたくてたまらない。



後のことはあとで考えればいい。



実際、噂であってまだ一度も会いたい人に会ったって話は聞いていないから嘘かもしれないし....って、現実世界に戻れないんだから話を聞いたことがなくて当然か。



「0時になった....」



私はゴクリと唾を飲んで、その扉を開けた....。
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