ある日、学校に監禁されました。 特別編
咄嗟にスマホを取り出して警察へかけようとしたのだが、その手が止まった。


車の中の様子が一瞬視界に入ってきたのだ。


今の……なに?


ドクドクと心臓が嫌な鼓動を打ち始める。


全身がスッと冷たくったのに、背中にはジワリと汗がにじんだ。


嘘だ。


きっとあたしの見間違いだ。


そう思いながらゆっくりと視線を車へと向けた。


その車は縁石に乗り上げて停車しているが、比較的綺麗な状態が保たれていた。


後ろから激突されたようでトタンクルームのドアはへこんでいるが、運転席は無傷だ。


これなら運転手もそこまで大怪我は負わないだろうと思えたのだが……。


あたしが見たのは運転席で真っ赤に染まる運転手の体だった。


それは肩から上が完全に切断され、助手席に転がっている状態だったのだ。
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